東京の林業経営の現状

1.木材価格の下落

東京における山元立木価格(1m3当たり)は、日本不動産研究所の調査によると、平成3年のスギ11,246円、ヒノキ27,990円が、平成15年では、それぞれ2,000円と13,000円で、スギは8割以上、ヒノキは5割以上も下落しています。
このことが、森林の切り控えとなって林業生産活動が低迷する一因となるとともに、伐採収入による森林への再投資が困難となっており、伐採放置林や管理放棄林の増大を引き起こしています。

山元立木価格の推移(東京都)

山元立木価格の推移

※山元立木価格:丸太の市場価格から、伐採、搬出等に必要な経費を控除して計算された幹の材積1m3当たりの価格

2.林業労働者の減少、高齢化

国勢調査によると、昭和40年代に2,000人を数えた林業従事者数も平成17年には203人と激減しています。また、林業・林産業等の従事者は50歳以上が全体の6割を占め、平成19年度の平均年齢は56.1歳と高齢化が進んでいます。
そのため、林業労働力の確保・育成が大きな課題となっています。

林業労働者の推移(東京都・市町村)

林業労働者の推移(東京都・市町村)