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江戸手描提灯(えどてがきちょうちん)

山崎屋源七提灯店(やまざきやげんしちちょうちんてん)

山崎屋源七提灯店
店には大小さまざまの提灯が処狭しと並んでいます。

筆一本で提灯を極める。
祭りが熱くなる。
まちが賑わう。

見学しよう

粋で凛々しい(りりしい)提灯が生まれる現場に迫ってみましょう。今日は5月の三社祭の提灯をつくる工程を追いました。1月後半から5月までかかる大仕事です。

その一
作業を見せてくれるのは、平成23年2月に台東区優秀技能者に選ばれたばかりの若旦那さんです。作業を見せてくれるのは、平成23年2月に台東区優秀技能者に選ばれたばかりの若旦那さんです。
畳んである提灯を広げ、霧吹きで紙を伸ばします。水を含ませて表面のでこぼこを少なくします。
その二
棒をゆっくりときつく締めていきます。棒をゆっくりときつく締めていきます。
突っ張り棒3本を交互に入れて中から固定し、自然乾燥させます。
その三
文字が入る前の真っ白な提灯を見るのは初めてです。文字が入る前の真っ白な提灯を見るのは初めてです。
上が大きく下が小さい提灯を逆さに置いて、安定を保ちながら重ねます。
その四
青は水性カラー。分廻しは竹製のコンパス。青は水性カラー。分廻しは竹製のコンパス。
分廻し(ぶんまわし)で家紋「三ツ巴(みつどもえ)」の外輪を描きます。
その五
でこぼこの紙にどうしてこんなになめらかに描けるのでしょうか。でこぼこの紙にどうしてこんなになめらかに描けるのでしょうか。
平筆を使ってフリーハンドで描きます。三社祭のように数が多いものは素描き(下書き)をしないで筆で直接描きます。
その六
「三ツ網」は観音像が隅田川の漁師の網で引き上げられたことに起源を持つ、浅草寺の由来にちなんでいるそうです。「三ツ網」は観音像が隅田川の漁師の網で引き上げられたことに起源を持つ、浅草寺の由来にちなんでいるそうです。
乾かしてから反対側に2重輪と三社の社紋「三ツ網」を描きます。提灯に使うのは赤・青・緑・茶が多く、飾るときの見栄えや色の配色を考えて色を決めます。
その七
草書と行書が混ざったなめらかな書体です。草書と行書が混ざったなめらかな書体です。
乾かしてから文字を入れます。上を大きめに下を小さめに裾広がりで描くとバランスよく見えます。
その八
赤を入れてぐっと明るくなりました。赤を入れてぐっと明るくなりました。
乾かして上を赤、下をオレンジで天地塗りします。一気に塗ると塗料が落ちやすいので、乾かしながら半分ずつ塗ります。
その九
デザインは年毎に異なります。右から二番目が今年の提灯。

デザインは年毎に異なります。
デザインは年毎に異なります。写真上の右から二番目が今年の提灯。
乾かして完成です。実際はひとつの工程を流れ作業で繰り返しながら一日30個つくります。

担い手の声

山田 記央さん
きびきびと働きながら、染めへの想いを淡々と語ってくれました。

技を磨くためには何も惜しまない。
ひたすら努力する。

山田 記央 やまだ のりお

浅草寺・浅草神社出入り職方

「お客さんと話し合いながらつくったものに満足していただけることが喜びです。多忙で自分の時間が少ないのですが、先輩の言葉に従い勉強になることは何でもやってみます。どんな経験も技の向上に役立ちます。名人の本で勉強したり、先輩に教えを乞うたりして、技の伝承と向上には努力しかありません。自己投資も必要です。今の自分に満足したら終わりだと思っています」

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