労働情勢(2020年2月1日現在)

東京都では、労働・経済情勢や労使の動向を調査把握しています。最近の情勢をまとめましたので、掲載いたします。

1 労働情勢

12月完全失業率は2.2%-総務省労働力調査速報ほか

 総務省統計局は1月31日、「労働力調査(速報)令和元年12月結果」を発表した。12月の完全失業率(季節調整値)は2.2%で前月と同率。就業者数は6,737万人で、前年同月に比べ81万人増加し、84か月連続の増加となった。完全失業者数は145万人、前年同月に比べ14万人の減少となった。産業別就業者では、前年同月比で「情報通信業」、「卸売業、小売業」、「学術研究、専門・技術サービス業」などが増加した。
 また、厚生労働省が同日発表した「一般職業紹介状況(12月分及び令和元年分)」によると、12月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月と同じ水準の1.57倍(正社員1.13倍)、都内の有効求人倍率は前月から0.02ポイント上昇し2.08倍であった。また、令和元年平均の有効求人倍率は、前年に比べて0.01ポイント低下の1.60倍、都内の有効求人倍率は前年から0.03ポイント低下し2.10倍であった

現金給与総額0.2%減、所定外労働時間は3.6%減-厚生労働省毎月勤労統計

 厚生労働省は1月8日、「毎月勤労統計調査(令和元年11月分結果速報等)」を発表した。

 事業所規模5人以上の事業所結果(速報)によると、現金給与総額は前年比0.2%減の284,652円となった。また、総実労働時間は前年比3.6%減の142.1時間となり、このうち所定外労働時間は前年比3.6%減の10.7時間となった

令和元年度大学等卒業予定者の就職内定状況(12月1日現在)を公表

 厚生労働省と文部科学省は1月17日、令和2年3月大学等卒業予定者の就職内定状況を共同で調査し、令和元年12月1日現在の状況を取りまとめ、公表した。
 取りまとめの結果、大学生の就職内定率は87.1%(前年同期比0.8ポイント低下)となり、平成9年3月卒の調査開始以降、2番目に高い数値となり、引き続き高水準となった

令和元年 民間主要企業年末一時金妥結状況を公表

 厚生労働省は1月17日、労使交渉の実情を把握するため、民間主要企業の年末一時金妥結状況を毎年、集計しており、このたび、令和元年の集計結果をとりまとめ、公表した。
 集計結果によると、平均妥結額は868,604円で過去最高の額。前年に比べ5,618円(0.65%)の増であった。また、平均要求額は906,344円で、前年に比べ6,033円の増であった。

「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和元年10月末現在)

 厚生労働省は1月31日、令和元年10月末現在の外国人雇用についての届出状況を取りまとめ、公表した。
 取りまとめの結果、外国人労働者数は1,658,804人で、前年同期比198,341人、13.6%の増加(平成19年に届出が義務化されて以降、過去最高を更新)。外国人労働者を雇用する事業所数は242,608か所で、前年同期比26,260か所、12.1%の増加(平成19年に届出が義務化されて以降、過去最高を更新)。
 国籍別では、中国が最も多く418,327人(外国人労働者数全体の25.2%)。次いでベトナム401,326人(同24.2%)、フィリピン179,685人(同10.8%)の順。対前年伸び率は、ベトナム(26.7%)、インドネシア(23.4%)、ネパール(12.5%)が高い。

 在留資格別では、「専門的・技術的分野の在留資格」の労働者数が329,034人で、前年同期比52,264人、18.9%の増加。また、永住者や日本人の配偶者など「身分に基づく在留資格」の労働者数は531,781人で、前年同期比36,113人、7.3%の増加などとなっている。

「労働基準法の一部を改正する法律案要綱」の答申

 厚生労働省は1月10日、労働政策審議会に諮問した「労働基準法の一部を改正する法律案要綱」について、労働政策審議会の労働条件分科会で審議が行われた結果、同日、同審議会から厚生労働大臣に対して答申が行われたことを公表した。
 諮問のあった要綱によると、労働者名簿等の保存期間、付加金の請求を行うことができる期間及び賃金(退職手当を除く)の請求権の消滅時効期間は、5年間に延長することとするが、経過措置として、当分の間は3年間とするとした

「人生100年時代に向けた高年齢労働者の安全と健康に関する有識者会議」の報告書を公表

 厚生労働省は1月17日、高齢者が安全で健康に働ける職場の実現に向けて取り組むべき事項に関する報告書をとりまとめ、公表した。
 本報告書によると、今後に向けた課題と対応の方向性は、働く高齢者についても就業構造のサービス化、ホワイトカラー化が進展していく中で、様々な現業部門の安全衛生対策とともに、管理・事務部門の対策も重要とし、また、経験のない異なる業種、業務に転換(キャリアチェンジ)して就労し、業務に不慣れな高齢者が多くなることに留意すべきなどとした。
 さらに、高齢者が働きやすい職場環境を実現するため、労使の取組を促進するためのガイドラインを取りまとめることが適当とした。

「令和元年度職場のメンタルヘルスシンポジウム~相談しやすい職場環境づくりのポイント~」を2月に開催

 厚生労働省は1月21日、「令和元年度職場のメンタルヘルスシンポジウム」を2月20日に東京で、2月28日に大阪で開催することを公表した。
 今回のシンポジウムでは、働く人が職場で相談しやすい環境を整備することに対する労働者側・事業者側双方の効果などについて基調講演を行うほか、企業の担当者を迎えて、取り組み事例の紹介やパネルディスカッションなどを行う。

職場のハラスメント対策キャッチフレーズ決定

 厚生労働省は1月22日、「職場のハラスメントをなくしていこう!」についてのキャッチフレーズを募集し,受賞作品を決定したことを公表した。
 本募集では、全国で2,365通(パワハラ部門1,148通、セクハラ部門692通、マタハラ部門525通)の応募があり、各部門で、有識者等で構成された選定委員会において最も優秀とされた作品を「大賞」、更に選定委員会で選んだ各部門の候補10作品についてネット上で投票を行い、最も投票の多かった作品を「ネット賞」として決定した

「テレワーク・デイズ2020」実施方針の決定

 厚生労働省は1月29日、2020年は「テレワーク・デイズ2020」として、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会期間を含む7月20日~9月6日の期間に全国的にテレワークの実施を呼びかけることとし、その実施方針を決定し、公表した。
 本実施方針によると、都内企業は、TDM期間と併せ、オリンピック競技期間(7月24日~8月9日)とパラリンピック競技期間(8月25日~9月6日)を集中実施期間とした。実施内容には、早期準備の働きかけ、業界団体ごとの働きかけの強化、重点16エリア周辺企業への集中的テレワークの働きかけなどを挙げている

2019年1~6月実施分「昇給・ベースアップ実施状況調査結果」の概要(経団連)

 経団連は1月21日、2019年1~6月実施分「昇給・ベースアップ実施状況調査結果」の概要を公表した。
 調査結果によると、賃金決定にあたって主として考慮した要素は、「企業業績」が6割超(63.6%)と最も高い傾向に変化はない。しかし、2番目に多い「世間相場」(42.1%)は2017年(50.0%)から3年連続で減少した一方、「人材確保・定着率の向上」(31.1%)は、2009年(6.0%)から増加傾向にある

 月例賃金引上げの実施状況について、「昇給・ベアともに実施」した企業は、2014年以降、5~6割で推移しており、2019年は62.0%であった。これに「昇給実施(ベアなし)」と合わせると、2014年から6年連続で本項目に回答したすべての企業が定期昇給や賃金カーブ維持分の昇給、ベースアップなどの方法により、月例賃金の引上げを実施している。また、2019年の月例賃金の引上げ額・率は7,179円・2.32%で、2年連続して7,000円超、2.3%超となった。2014年を境として、金額は7,000円前後、率は2.2~2.4%で推移している。

2019年6月度「定期賃金調査結果」の概要(経団連)

 経団連は1月21日、2019年6月度「定期賃金調査結果」の概要を公表した。
 調査結果によると、学歴別に標準者賃金をみると、いずれの学歴においても、年齢・勤続年数が上がるにつれて金額が増加し、55歳でピークを迎えた後、役職定年などの影響によって、横ばいまたは減少という賃金カーブとなっている。
 産業別の平均賃金について、所定労働時間内賃金は、製造業平均(374,679円)よりも、非製造業平均(401,307円)の方が高くなっている。また、所定労働時間外賃金は、製造業平均(55,360円)と非製造業平均(55,054円)はほぼ同水準となっている

2019年人事・労務に関するトップ・マネジメント調査結果(経団連)

 経団連は1月21日、2019年人事・労務に関するトップ・マネジメント調査結果を公表した。
 調査結果によると、春季労使交渉・協議の実施状況は、行ったと回答した企業が70.0%であった。また、月例賃金における労働組合等の要求項目では、基本給のベースアップ(75.9%)、定期昇給の実施、賃金体系の維持(67.0%)の順で多かった。

 また、賃金以外で議論した内容が、時間外労働の削減・抑制(春季労使交渉で議論47.8%、春季労使交渉以外の場で議論69.6%)、年次有給休暇の取得促進(春季労使交渉で議論46.8%、春季労使交渉以外の場で議論73.5%)が多かった。

人材育成に関するアンケート調査結果(経団連)

 経団連は1月21日、人材育成に関するアンケート調査結果を公表した。
 調査結果によると、自社の人材育成施策が環境変化に「対応できていない部分がある」との回答は9割弱(88.8%)にのぼった。また、対応が必要となっている要因としては、「就労意識の多様化(ダイバーシティ経営の推進)」と「デジタル技術の進展」が多い。また、人材育成施策として具体的に取り組んでいる事項としては、「方針や戦略の見直し」、「予算の見直し」、「経営トップ等からのメッセージの発信」、「対象の重点化」、「Off-JTの見直し」がそれぞれ6割を超えており、予算の見直しは「拡充」と「重点化(対象の変更)」がそれぞれ5割前後を占め、「縮小」は2.4%となっている。

2020年版 経営労働政策特別委員会報告(経団連)

 経団連は1月21日、2020年版 経営労働政策特別委員会報告を公表した。
 2020年版の「経営労働政策特別委員会報告」(経労委報告)は、今年の春季労使交渉・協議における賃金改定や総合的な処遇改善に関する経営側の基本スタンスを示すとともに、アウトプットの最大化に注力する「働き方改革フェーズⅡ」の考え方、働き手のエンゲージメントを高める施策のポイント、日本型雇用システムの課題と今後の方向性、Society 5.0時代に活躍する人材育成のあり方、直近の雇用・労働分野における法改正の内容と企業に求められる対応などについて言及している

経団連「2020年版 経営労働政策特別委員会報告」に対する連合見解(連合)

 連合は1月22日、経団連の2020年版 経営労働政策特別委員会報告(以下「報告」)の発表を受け、連合見解を公表した。
 連合見解では、「報告」には日本全体の課題がどこまで視野に入っているのか疑問を持たざるを得ないとし、また、大企業の立場に偏った問題意識が大半を占めていると述べた。
 さらに、企業内最低賃金協定の締結には、企業内で働くすべての労働者の生活の安心・安定および産業の公正基準を担保する役割があることを今一度認識した上で、真摯な交渉に臨むべきとし、デジタル革新への対応やサプライチェーン全体の生産性向上を経営上の大きな課題とするならば、生み出した付加価値を大企業の中だけでなく、中小企業や様々な雇用形態で働く人も含めどのように分配すべきか、その手法についてこそ示すべきと述べた

 「報告」では、「働き方改革」における中心的な課題の1つは、「働き手一人ひとりの自発性と主体性を高める『エンゲージメント』の向上である」と位置づけている。まさに労働者は、単なるコストではなく、新たな付加価値を創造する源泉であり、日本の産業・企業は、一人ひとりの懸命な働きによって成り立っており、成長の原動力は「人財」に他ならない。労使を取り巻く環境が大きく変化する今こそ、「人」を大事にしてきた日本的経営の意義を再認識する必要があるのではないかと提起している。
 「人を活かし、人が活きる」社会、企業、職場としていくためには、すべての働く者の「働くことの尊厳」を守り、「豊かに働く」ことのできる環境が不可欠であり、一人ひとりの働きがいを高め、持てる能力を最大限に引き出すための環境整備は労使の責務と考えると述べた。

2020年版 経団連経営労働政策特別委員会報告について(全労連)

 全労連は1月22日、経団連の2020年版 経営労働政策特別委員会報告(以下「報告」)の発表を受け、事務局長談話を公表した。
 本事務局長談話では、「報告」で「新卒一括採用」や「終身雇用」「年功序列賃金」の破壊に加えて仕事や勤務地、報酬を限定した「ジョブ型雇用」の導入と相互の入れ替え、労働市場の流動化の促進を求めていが、これは雇用を更に細分化し、労働者を分断させ、「経営環境の変化に応じて」業種の変更や撤退を前提に雇用を一層不安定化させるものであり、日本の雇用制度の特性をさらに発揮するための検討をすべきであると述べた。
 また、賃金は労働力の対価であり、労働に心の従属はなく、賃金額は生計費を基本として決定すべきとし、さらに、労働者の働く権利の保障と企業の経営者や企業の責任の明確化、「報告」では触れられなかった内部留保の労働者・中小企業への還元を求めると述べた

2 主要労働統計

※( )内は前月

労働力状態<全国・12月>

資料出所:総務省統計局「労働力調査報告」

労働力人口 6,882万人 ( 6,913万人 )
就業者数

6,737万人 ( 6,762万人 ) 前年同月比81万人の増加。

完全失業者数 145万人 ( 151万人 ) 前年同月比14万人の減少。
完全失業率【季節調整値】 2.1% ( 2.2% )

労働市場<東京都・12月>

資料出所:東京労働局「職業安定業務統計」

月間有効求職者数 108,085人 ( 113,402人 )
月間有効求人者数 218,849人 ( 218,326人 )
有効求人倍率【季節調整値】 2.08倍 (2.06倍 ) <全国:1.57倍(1.57倍)>

*「求職・求人者数」は新規学卒及びパートを除く。「求人倍率」は新規学卒除く、パート含む。

一般労働者月間賃金・労働時間<東京都・11月・規模5人以上>

資料出所:東京都総務局「毎月勤労統計調査」

現金給与総額 369,543円(345,112円 )
定期給与 329,535円( 331,861円 )
特別給与 40,008円(  13,251円 )
総実労働時間数 140.8時間 (139.7時間 )
所定内労働時間数 129.1時間 (128.0時間 )
所定外労働時間数  11.7時間 ( 11.7時間 )

倒産状況<東京都・1月>

資料出所:東京商工リサーチ

件数 116件 (  149件 ) <全国:773件(704件)>
負債総額 9,860百万円 ( 32,165百万円 ) <全国:124,734百万円(156,864百万円)>

 倒産件数は、116件(前年同月比0.9%減)と、前年同月を下回った。負債総額は、98億6,000万円(前年同月比88.9%減)となった。負債額10億円以上の倒産は0件(前年同月6件)となった。業種別件数では卸売業(31件)、サービス業(21件)、小売業、宿泊業、飲食サービス業(14件)の順となった。原因別では、不況型倒産(販売不振・既往のしわ寄せ・売掛金等回収難)は96件となり、倒産件数における構成比は82.8%となった。倒産企業総従業員数は425人となり、前年同月の1,340人と比べ68.3%減少となった。

お問い合わせ

雇用就業部労働環境課労働担当
電話:03-5320-4647

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