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トライスポーツクラブの取組み 東京都杉並区方南2-18-12

独特の考え方や行動様式があるため、周囲から理解されない子どもと親の外出意欲を促進する取組み

「発達障害」という障害をご存じでしょうか。アスペルガー症候群や注意欠陥多動性障害という言葉を耳にした方もいらっしゃると思います。これらも含め、発達障害の分類は多岐に渡っております。その特性や、脳機能の障害であるという認知は低いため、発達障害の子どもを持つ親は周囲から「しつけがなってない」など心無い言葉や視線を浴びることがあり、子どもを連れての外出をためらう親がいます。また、子どもも同様に傷ついています。そのような子どもも分け隔てなく受入れ、スポーツを通して社会参加を促しているトライスポーツクラブの代表 松山光伸さんと、副代表の樋山亜紀さんにお話しを聞きました。

はじまりは幼稚園での体育の授業を受け持ったこと

トライスポーツクラブは、25年前から中野区と杉並区にある幼稚園で体育を教えていたことから始まります。当時から、話は聞かない、落ち着きがない、運動が苦手という子はクラスに何人かいました。
当時は定義されていませんでしたが、発達障害には「発達性協調運動障害」という分類があります。動きの協調が必要な動作に障害があり、著しく不器用でバランスの悪さなどもあるため、スポーツが苦手、作業が遅い、字や絵を描くことが下手などといった特徴があります。他の子どもと比べられて「なぜ自分はできないんだろう」と自信をなくし、皆と一緒にやることをやめてしまう子どもがいるのです。
その子たちの自信を喪失させずに、1年かけて皆と同じような動作ができるようなスポーツプログラムを独学で作っていきました。

卒園後も見てほしい、という親の要望

小学生になると生活環境も大きく変化し、比較される幅が大きくなり、感受性も強くなるからでしょう、幼稚園では問題なかったのに小学校に上がったら特性がとても強く出てしまう子どもがいます。
言うことを聞かない、じっとしていない、危険なことをやめない、所構わず大声を出す…
子どもと外出すると周囲から「子どもを何とかしろ」、「親は何をやっているんだ」という声を浴びせられ親もどうして良いのかわからなくなり、周囲に迷惑をかけてはいけないと子どもとの外出を控えるようになってしまう人がいるそうです。
「先生たちの言うことはとても良く聞いていたので、1週間に1回で良いから課外授業をしてもらえないか」、という要望がありトライスポーツクラブとしてサッカー教室を開くようになりました。
他所では入会を断られてしまったような子、肢体が不自由な子、弱視の子など、どのような子どもも受け入れています。

親のレスパイト(一時休息)にもつながる

学童に行っている子どももいるので、毎週水曜日の16時から18時30分に小学校の体育館を借りて活動するようになりました。体育館でやるメリットは天候に左右されることがないので、急な変更がなく親も予定を立てやすいということがあります。
18時30分にクラスが終わり、親に会うと「今日は久しぶりに美容院へ行ったの」「ゆっくり映画を見てきた」というお声をいただくことがあります。2時間半という時間は、いろいろとやりたいこともできるようで外出意欲が増すようです。
親も気兼ねなく外出できる、レスパイトできるこの取組は「アクセシブル・ツーリズム」にもつながるのかな、と思います。

「発達障害」という言葉を知って

近年に「発達障害」という定義ができ、思い当たる子が多かったため、支援の資格を取ろうと勉強会などにも行ったのですが、いろいろと違和感を覚えることが多く、余計な知識を入れて色眼鏡をかけてしまうより、今までのように個性に寄り添って自分たちなりの指導をしていこうと決めました。
クラブでは「できたらほめる」「ルールは守る」ということは一貫してきました。
クラブでは宿泊を伴うサッカー合宿や日帰り旅行、地域でのイベントも行っています。合宿に親は同行しません。普段は親が手を出すであろう、荷物のパッキングから、日常生活の一切合切を全て自分でやらせています。パッキングができない子どもにはしおりを見ながら「下着入れた?」「これはビニールに入れてからしまう」と助言はしますが、全て自分でやり遂げるまで見守り手は出しません。「自分でできた」という自信をつけ、友達や下級生を手伝うということまでできた時には「よっしゃ」と心の中で呟いてしまいます。
社会での生きにくさを感じている子が、クラブを通じて社会参加できるようになってくれることをいつも願って取り組んでいきます。

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