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HITOWAケアサービスの取組み 東京都港区六本木1-4-5 アークヒルズ サウスタワー

VR、リアル双方のツーリズムで生活のうるおいを提供

強みの介護事業に旅行事業をかけあわせた、「プラスワン」のサービス

東京・六本木に本社を構えるHITOWAケアサービス株式会社。「イリーゼ」ブランドで全国展開している介護施設の総入居者数は、約7000名です。住宅型、小規模多機能型、デイサービス、グループホームなど、利用者のニーズに合わせたさまざまな形態の施設を運営しています。
利用者の「クオリティ・オブ・ライフ(QOL)」を重視し、資格の必要な理美容や旅行業をはじめ、ネットスーパーやヨガなど外部のノウハウも取り入れ、うるおいのある生活をお送りいただくためのサポートをしています。
具体的な取り組みについて、代表取締役社長 袴田義輝さん、事業推進部の松村朋和さんと清水正樹さんにお話を伺いました。

介護と旅行をシームレスに繋ぎ、「生活支援」としてのツーリズムを

旅行を介護の延長にある「生活支援」としてとらえ、介護事業と旅行業を両方展開している点が弊社の特長です。酸素吸入の有無、お食事形態やアレルギー、歩行状況、基礎疾患の有無や内容……利用者の状況を把握し、旅行先でも個々人に合わせたサポートを行うことができる強みがあります。一人ひとりの利用者にとって最適な旅行を計画し、旅行業法などの法令に則ったサービスを構築することで、介護と旅行の2つのニーズにお応えできています。

利用者の方には、個々に「ケアプラン」があります。質の高い自立した生活が送れるようになるために、要介護者個人ごとに、介護サービスを組み合わせて作成するもので、旅行にもシームレスに活用できます。例えば、「足が不自由だけれども山に登りたい」という目標があるとします。こうした場合、山登りを安全に達成するために必要な歩行状況、足の可動域、日々の食事などの情報が自社内で共有され、山頂までニーズにフィットした支援を提供できるのです。

旅行プランの内容にもこだわりがあります。四季折々のグルメ、創作意欲を刺激する陶芸、浅草での藍染体験など、文化や芸能に触れる豊かなプランを揃えています。認知症の方には、短期記憶は弱くても昔のことは思い出せる方がいます。そうした利用者の方々は「懐かしい」「昔行った場所だ」と話してくれます。現状はコンパクトな日帰り旅行が中心ですが、利用者から宿泊旅行への希望の声があることから、一泊、二泊と規模を大きくしてお応えしたいです。

「人材」を大切にして、個々の深いオーダーにも応えたい

要介護高齢者の中には、「生きていても楽しくない」と言う人がいます。そのような方でも旅という目標ができることで、リハビリに前向きになっていただけることがあります。それとは別に、「孫の結婚式に出席したい」というような個別のオーダーに関しては、直接ご本人を目的地までお連れするかたちで、ご希望にお応えしたいです。

アクセシブル・ツーリズムを進めていくにあたり、課題もあります。まずはハード面、つまり人材の問題です。利用者視点からすると、面識のあるスタッフと一緒に旅行したいでしょうが、施設運営上、利用者個人すべての旅行ご希望に施設外まで施設スタッフが付き添うことは困難なのが実情です。旅行にお連れできるスキルを持ったスタッフをさらに育成していく必要があります。この点、一般的に介護業界が旅行業もしているという認知が若い世代に広がっていないので、積極的にアピールして人材不足を解消していきたいです。

ソフト面では、旅先のバリアフリー情報を調べるための一元的な窓口がないことが課題です。路面の段差や舗装状況、多目的トイレの有無などは車椅子の利用者にとって必要不可欠な情報ですが、調べるのがなかなか難しいです。情報の窓口を多く持ちつつ、アクセシブル・ツーリズム推進にかかわる関係者が協力し合い、一元化されたデータベースをこれから構築していくことも必要かもしれません。

コロナ禍でもオンラインツアーで安全に遠隔地を堪能

新型コロナウイルス流行以降はVRを利用してのオンラインツアーにも注力しています。リアルの旅行だと、施設からごく近距離の場所にしか行けませんが、オンラインならば、スタッフが移動することで遠隔地の旅も味わうことができます。

吉本興業の「住みます芸人」という、全国各地に居住している若手の芸人さんとのコラボ企画は人気です。クイズのコーナーを設けたりするなど、楽しんでもらえるよう工夫しています。施設スタッフの盛り上げも大変重要で、この点はスタッフと利用者の間で絆が深まるきっかけにもなっています。今は群馬県の草津温泉からライブ配信する企画を立てています。湯畑から映像をお届けして、湯煙のもくもくした感じや残雪の光景を、屋内から楽しんでもらいます。階段や段差など危険な場所も、オンラインツアーならば安全です。日頃行けなかった場所に行ける、という意味で新たなアクセシブル・ツーリズムといえると思います。

また、ただ映像を見せるのではなく、双方向でコミュニケーションを取れるよう工夫しています。参加人数を、1ホーム10人までに抑えているので、気軽に参加者やスタッフとの会話ができ、映像の向こう側からのクイズへの回答を通じて双方向のコミュニケーションが取れます。ご当地のお土産を楽しみにしている方もいらっしゃいますので、今後はより地域とのタイアップを強化できればと思います。

VRはリアルな旅行の繋ぎとして始めたのですが、リアルな旅行にはない遠隔性、歩行不能な場所へのアクセス性、手軽さなど、思いがけないメリットもあって軌道に乗っています。今後はリアルな旅行とVRの旅行の両方を提供していきたいです。

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