「宿泊ではなく、体験を売る。」テクノロジーを活用して新たな価値を提供し、前年を超える利益を獲得!

公開日:2021/1/29

「宿泊ではなく、体験を売る。」テクノロジーを活用して新たな価値を提供し、前年を超える利益を獲得!

2020年、多くの宿泊施設がコロナにより大打撃を受ける中、前年を超える利益を計上した株式会社SQUEEZE(スクイーズ)。今回は同社の取締役COO山口氏に、7月に新たにオープンした泊まれるシアターパーク「シアテル札幌」- 次世代型貸し切りエンタメスペース -(北海道札幌市)を中心とした、同社の取り組みについて伺った。

インバウンド・出張ニーズがなくなり、稼働率が大幅に落ち込んだ

株式会社SQUEEZEは「空間と時間の可能性を広げるプラットフォームになる」という理念のもと、自社直営のアパートメント型施設「Minn(ミン)」、エンタメ型施設「シアテル」の運営や、その他複数のスマートホテルを大手企業から受託運営するなど、様々な事業に取り組んでいる会社だ。もともとインバウンドの訪日外国人旅行客や出張の際に利用するビジネスパーソンの利用が多かったこともあり、2020年3月になると各地のホテルで稼働率が目に見えて落ち込み始めた。

「宿泊ではなく、体験を売る。」テクノロジーを活用して新たな価値を提供し、前年を超える利益を獲得! インバウンド・出張ニーズがなくなり、稼働率が大幅に落ち込んだ

最善を尽くし、損失を最小限に

インバウンドの訪日外国人とビジネスの出張利用は減る一方だったが、「ただ手をこまねいているわけにはいかなかった。」と山口氏は語る。海外から帰国した日本人旅行客の自主隔離先や母国に帰れない外国人の受入先として早くから施設を提供し、コロナ禍で求められるニーズに即応した。また、各ホテルとも中長期の滞在も可能なよう洗濯機やキッチンなどの設備を整えていたこともあり、稼働率ゼロというホテルも散見されるなか、3割程度の稼働率を常に確保することができた。そして2020年7月には、予定通り、泊まれるシアターパーク「シアテル札幌」を札幌中心部にオープンさせた。

「宿泊ではなく、体験を売る。」テクノロジーを活用して新たな価値を提供し、前年を超える利益を獲得! 最善を尽くし、損失を最小限に

巨大スクリーンと最新鋭の音響設備を備えた新たな宿泊施設

シアテル札幌最大の特徴は共有ラウンジに備えられた巨大スクリーンと最新鋭の音響設備。かつて「泊まれるプライベートシアター」というコンセプトで、プロジェクターを完備したシアテル羽田を手掛けた経験から、「今度はそれを進化させるものを作りたかった」と言う山口氏。シアテル札幌では、広い共有空間を活用することで最大40名程度のグループ貸切利用を可能とし、ラウンジには4mの高天井を活かしたロフト仕様のやぐらを完備。併設のミニキッチンと合わせれば、飲食を伴ったイベントスペースとしても利用できる。単なる泊まるだけの場所ではなく、そこで過ごす空間と時間を最大限生かした、これまでにない新たな宿泊施設を目指している。

「宿泊ではなく、体験を売る。」テクノロジーを活用して新たな価値を提供し、前年を超える利益を獲得! 巨大スクリーンと最新鋭の音響設備を備えた新たな宿泊施設

売上は減少するもコスト見直しにより、利益は前年増に

コロナの第二波・第三波、GoToキャンペーン中止などの影響でホテルの稼働率は思うようには上がっていない。しかし、感染対策の一環として、スマホ一つでチェックインから台帳管理・鍵の管理まで行うことができるようにするなど、無人化・省力化を積極的に推し進めたことで、会社としての体質は強化され、結果的に利益は前年を上回った。また、全国に先駆けて導入した共有ラウンジの巨大スクリーンや音響設備は、ソーシャルディスタンスの確保や人数制限などを徹底した上で、オンラインコンサートやプロ野球のパブリックビューイング、ダンスの撮影スタジオなど、宿泊施設の枠を超えた様々な用途でも活用されている。リピート利用される方も多く、アフターコロナの活用にも期待が持てる状況だ。

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テクノロジーを活用し、“選ばれる宿泊施設”に

たとえコロナが収束したとしても、インバウンド需要はすぐには戻ってこないし、オンライン化の流れを考えると出張ニーズも期待できそうにはない。苦境に立たされている宿泊産業だが、山口氏は「宿泊施設は無人化・省力化などDX(デジタルトランスフォーメーション)で効率化できる余地が大きい。」と語る。その上で「今後はホテルも単なる箱モノではなく、ここに宿泊するとこんな楽しいことがあるという付加価値を提供し、選ばれる存在になることが必要。シアテル札幌では、巨大スクリーンや音響設備の効果的な活用方法などまだ模索段階でもあり、今後も先進的な事例を作り出して顧客に提示していきたい。」とさらなる進化を目指している。宿泊施設+αという新たな価値の提供は、宿泊産業の新たな形態となるかもしれない。

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