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ホテル白岩の取組み 東京都大島町元町3-3-3

改修時に補助金を利用してアクセシブル化を図る

東京都・TCVBの補助金等を活用し、
改修工事を進める

最盛期の1973年には約84万人の観光客を受け入れていた大島ですが、2013年には約22万人とピーク時の26%となっています(平成26年大島町役場資料より)。島民の高齢化もあり、宿泊施設の廃業が続く中、改修工事などにより多様なお客様をお迎えしていこうとしているホテル白岩。アクセシブル化への取組みについて、ホテル白岩社長の白井岩仁氏に伺いました。

島ならではの課題と向き合いながらの改修

当館の創業は1950年です。本館は1977年に増改築し、当時として大島では画期的だったエレベーターを導入しました。当時、大島では電力制限があったため、エレベーターの大きさにも限界がありました。今でも大型の車いすは乗せることができません。もう1台、2階別館から和室棟上階に上がれるエレベーターがあります。
当時の電力使用制限範囲でエレベーターを設置したため、シャフトを広げることはできず、現在のバリアフリー法の基準を満たすような改修をすることはできません。それでも、エレベーターを設置している宿泊施設は島内では当施設だけです。
その他に、塩害は島ならではの課題です。外壁や鉄筋が傷みやすく、改修工事のことを常に考えないといけません。しかし、稼働率やオーナーの高齢化、後継者不在などにより再投資・改修に踏み切れず、閉店していくといった宿泊施設が多いです。

噴火の影響から大浴場と多機能トイレを改修

1986年には三原山噴火の影響で温泉が湧きましたので、1996年に大浴場を増築して温泉大浴場を作りました。今になってみると、大浴場に手すりをつけるなどもう少し工夫できた点があると思っていますが、当時はバリアフリーに重点をおくという考え方がありませんでした。温泉大浴場を設置して既存の大浴場が不要になったため、その場所にトイレを改築することとしました。その際に、多機能トイレの設置について補助金を利用できるということが分かり、せっかくなので多機能トイレを作ろうということになりました。
温泉大浴場ができたことにより宿泊客が増え、車いす利用の方からもお問い合わせを頂くようになりました。事前にお問い合わせがあれば、館内の設備等についてご説明してご宿泊いただけるかどうか判断いただいております。改修のおかげで「室内のトイレが利用できないようであれば、1階には多機能トイレがあります」というご案内ができるようになりました。多機能トイレには大型の介助用ベッドがありますので、チェックイン前やチェックアウト後のお客様の着替えなどでご利用いただいています。改築するときに専門家に相談をし、乳児用のおむつ交換台ではなく大型介助ベッドにしたのですが、様々なことに活用できると感じています。

補助金を利用してビジネスチャンスを掴む

東京都の補助金を受けるためには、玄関アプローチにスロープを設置することから始まりますので、まずそこから改修しています。また、別館和室の一部客室に和式トイレが残っていたので、「宿泊施設の外国人旅行者受入環境整備支援補助金(現:インバウンド対応力強化支援補助金)」を利用して、客室内のトイレを洋式化しシャワートイレを設置しました。今では笑い話ですが、和式でないと使用できないというお客様がおられた時代の名残です。
改装等の費用が少額であれば補助金のことは考えないのですが、高額になりそうなのであれば補助金が利用できるような改修をしようと考えました。今なら2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けていろいろな補助金や施策が出ていますので改修のチャンスだと思います。

玄関前のスロープ

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