令和2年度「多様な働き方への取組等 企業における男女雇用管理に関する調査」
はじめに
本格的な少子高齢社会を迎え、東京が今後も活力ある都市として発展するためには、家庭生活においても社会生活においても、男女一人ひとりに個性と能力を十分に発揮する機会が確保されていることが重要です。とりわけ企業においては、男女が対等な構成員として協力し、その能力を十分に活かせる雇用環境を整備することが、持続的な発展のために不可欠です。
こうした中、平成26年4月には、次世代育成支援対策推進法の有効期限が延長され、次世代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、育成される環境の整備が、引き続き推進されることとなりました。また、女性の職業生活における活躍を推進し、豊かで活力ある社会の実現を図るため、女性活躍推進法が平成28年4月に施行され、令和元年6月には改正法が公布されています。そして、平成29年1月及び10月には、子育てや介護と仕事が両立しやすい就業環境の整備等をさらに進めていくために、改正育児・介護休業法が施行されました。
加えて、時間外労働の上限規制や、年5日間の年次有給休暇取得に対する企業への義務付けなどを内容とする働き方改革関連法が、平成31年4月から順次施行されています。こうした見直しは、長時間労働をなくし、年次有給休暇を取得させることになどによって、個々の事情にあった多様なライフ・ワーク・バランスの実現を目指すものとなっています。
このような背景のもと、企業においては、法制度を遵守し、雇用の場における男女平等を一層推進するとともに、生活(育児・介護など)と仕事を両立しやすい環境整備など、男女労働者が共に働きやすい職場づくりを行うことがより重要な課題となっています。
この調査は、昭和56年から職場における男女平等の実情と課題を把握するために実施しているものであり、併せて、東京都男女平等参画基本条例に基づく男女平等参画状況の把握もその目的としています。
今年度の調査では、男女雇用機会均等法、育児・介護休業法への対応等に加え、ライフ・ワーク・バランスの実現に向け必要となる多様な働き方への取組等、企業における雇用管理の取組状況や従業員の意識等について調査しました。
東京都は、この調査結果を活かし、男女雇用平等推進及び両立支援に関する今後の施策を展開し、普及啓発事業を実施してまいります。また、職場における男女雇用平等および両立支援に関する取組を進める上での参考資料として、広く事業主や働く方々、都民のみなさまにもご活用いただければ幸いです。
最後に、調査の実施にあたりまして、お忙しい中ご協力いただきました多くの事業主ならびに従業員の方々に厚く御礼申し上げます。
令和3年3月
東京都 産業労働局 雇用就業部
報告内容
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- 産業労働局雇用就業部労働環境課
- 電話:03-5320-4649(直通)