労働情勢(2021年11月30日現在)
東京都では、労働・経済情勢や労使の動向を調査把握しています。最近の情勢をまとめましたので、掲載いたします。
1 労働情勢
毎月勤労統計調査 令和3年9月分結果確報
厚生労働省は11月24日、「毎月勤労統計調査(令和3年9月分結果確報)」を発表した。事業所規模5人以上の事業所結果(確報)によると、現金給与総額は前年比0.2%増の269,932円となった。また、総実労働時間は前年比0.5%減の135.1時間となり、このうち所定外労働時間は前年比3.4%増の9.4時間となった。
10月完全失業率は2.7%-総務省労働力調査
総務省統計局は11月30日、「労働力調査(基本集計)2021年(令和3年)10月分」を発表した。10月の完全失業率(季節調整値)は2.7%で前月に比べて0.1ポイントの低下となった。就業者数は6,659万人で、前年同月に比べ35万人減少し、2か月連続の減少。また、完全失業者数は183万人で、前年同月に比べ32万人減少し、4ヶ月連続の減少となった。
産業別就業者では、前年同月比で「宿泊業,飲食サービス業」、「卸売業,小売業」、「生活関連サービス業,娯楽業」などが減少となった。
一般職業紹介状況(令和3年10月分)
厚生労働省は11月30日、「一般職業紹介状況(令和3年10月分)」を発表した。
その発表によると、10月の有効求人倍率(季節調整値)は、前月に比べて0.01ポイント低下し、1.15倍(正社員0.89倍)であった。
また、都内の有効求人倍率(受理地別・季節調整値)は前月と比べ0.01ポイント上昇し、1.21倍であった。
令和3年「就労条件総合調査」の結果を公表
厚生労働省は11月9日、令和3年「就労条件総合調査」の結果を公表した。
「就労条件総合調査」は、我が国の民間企業における就労条件の現状を明らかにすることを目的としており、対象は常用労働者 30 人以上の民営企業で、6,411 社を抽出して令和3年1月1日現在の状況等について1月に調査を行い、4,013 社から有効回答を得たとしている。
調査結果によると、年間の年次有給休暇の労働者1人平均付与日数は17.9日(前年調査18.0 日)であり、うち平均取得日数は10.1日(同10.1 日)であった。また、平均取得率は56.6%(同56.3%)となり、昭和59年以降過去最高の取得率であった。
令和4年3月高校・中学新卒者のハローワーク求人における求人・求職・就職内定状況を公表(9月末現在)
厚生労働省は11月12日、令和4年3月高校・中学新卒者のハローワーク求人における求人・求職・就職内定状況を公表(9月末現在)した。
調査結果によると、高校新卒者の就職内定率は62.0%(前年10月差2.2ポイントの低下)、就職内定者数は約8万6千人(前年10月比12.4%の減少)、求人数は約36万9千人で(同0.3%の減少)、求職者数は約13万8千人(同9.2%の減少)、求人倍率は2.66倍(前年10月差0.23ポイントの上昇)となった。一方、中学新卒者の求人数は820人(前年10月比12.1%の減少)、求職者数は735人(同15.1%の減少)、求人倍率は1.12倍(前年10月差0.04ポイントの上昇)となったこと等が挙げられている。
令和4年3月大学等卒業予定者の就職内定状況(10月1日現在)を公表
厚生労働省は11月19日、令和4年3月大学等卒業予定者の就職内定状況(10月1日現在)を公表した。
調査結果によると、大学(学部)は71.2%(前年同期差+1.4ポイント)、短期大学は33.5%(同+6.4ポイント)、大学等(大学、短期大学、高等専門学校)全体では68.1%(同+1.0ポイント)、大学等に専修学校(専門課程)を含めると66.8%(同+2.0ポイント)であった。
令和3年「賃金引上げ等の実態に関する調査」の結果を公表
厚生労働省は11月19日、令和3年「賃金引上げ等の実態に関する調査」の結果を公表した。
「賃金引上げ等の実態に関する調査」は、全国の民間企業における賃金の改定額、改定率、改定方法などを明らかにすることを目的に、7月から8月にかけて調査を行っており、「製造業」及び「卸売業,小売業」については常用労働者 30 人以上、その他の産業については常用労働者 100 人以上を雇用する企業から抽出して調査を行っている。令和3年は1,934 社から有効回答を得ており、このうち常用労働者100人以上の1,708社について集計したとしている。
調査結果のポイント(賃金の改定状況)によると、「1人平均賃金(注)を引き上げた・引き上げる」企業割合 80.7%(前年 81.5%)であった。また、1人平均賃金の改定額(予定を含む。)は4,694円(前年4,940円)、改定率(予定を含む)は1.6%(同1.7%)であった。
(注)1人平均賃金とは、所定内賃金(諸手当等を含むが、時間外・休日手当や深夜手当等の割増手当、慶弔手当等の特別手当を含まない)の1人当たりの平均額をいう
第16回「中高年者縦断調査(中高年者の生活に関する継続調査)」の結果を公表
厚生労働省は11月24日、第16回「中高年者縦断調査(中高年者の生活に関する継続調査)」の結果を公表した。
中高年者縦断調査は、平成17年10月末に50~59歳であった全国の中高年者世代の男女に対して、家族の状況、健康の状況、就業の状況などを継続的に調査し、高齢者対策などの厚生労働行政施策のための基礎資料を得ることを目的としている。
調査結果のポイント(2 65歳以上の就業状況)によると、第1回調査時(50~59 歳)に「65歳以降仕事をしたい」と答えた者で、第16回調査で「仕事をしている」のは、男の「65~69歳」で6割以上、「70~74歳」で5割以上、女の「65~69歳」で5割以上、「70~74歳」で4割以上であった。
フリーランスとして働く人の意識・実態調査2021<連合>
日本労働組合総連合会(略称、連合)は11月18日、「フリーランスとして働く人の意識・実態調査2021」調査結果を公表した。
調査結果のポイントによると、主要な取引先事業者からの書面による契約内容明示状況「必ず明示がある」は 29.9%にとどまること、「この1年間にフリーランスの仕事でトラブルを経験した」39.7% 、「フリーランス同士が交流できるコミュニティが必要だと思う」52.0%等が挙げられている。
2021春季生活闘争 年末一時金 第2回回答集計結果について<連合>
連合は11月29日、2021春季生活闘争年末一時金第2回回答集計結果を公表した。 集計結果によると、月数で2.28月(昨年同時期2.24月)、額で664,731円(加重平均)となった。 前年実績(624,140円)との比較では、40,591円増となっている。
2021年年末一時金 第2回回答集計結果について<国民春闘共闘委員会>
国民春闘共闘委員会は11月16日、2021年年末一時金第2回回答集計結果を公表した。
集計結果によると、回答金額は単純平均額で627,682円、加重平均額は616,205円となっている。
前年同期との比較では、単純平均額は63,269円増、加重平均額は54,379円増となった。
都内民間労組の平均妥結額は777,214円<東京都>
東京都は11月15日、2021年年末一時金要求・妥結状況について(中間集計)をとりまとめ、公表した。
集計結果によると、既に妥結した労働組合のうち、前年妥結額と比較可能な234組合の平均妥結額は777,214円(加重平均)で、これは平均賃金(323,183円・40.4歳)の2.40か月分に相当する。同一労組の前年妥結額(784,729円)との比較では、金額で7,515円減、率で0.96%下回った。
2 主要労働統計
※( )内は前月
労働力状態<全国・10月>
資料出所:総務省統計局「労働力調査報告」
労働力人口 | 6,842万人 ( 6,872万人 ) |
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就業者数 |
6,659万人 ( 6,679万人 )前年同月比35万人の減少。 |
完全失業者数 |
183万人 ( 192万人 )前年同月比32万人の減少。 |
完全失業率【季節調整値】 |
2.7% ( 2.8% ) |
労働市場<東京都・10月>
資料出所:東京労働局「職業安定業務統計」
月間有効求職者数 | 146,320人 ( 144,200人 ) |
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月間有効求人者数 | 164,254人 ( 157,704人 ) |
有効求人倍率【季節調整値】 | 1.21倍 (1.20倍 ) <全国:1.15倍(1.16倍)> |
*「求職・求人者数」は新規学卒及びパートを除く。「求人倍率」は新規学卒除く、パート含む。
一般労働者月間賃金・労働時間<東京都・9月・規模5人以上>
資料出所:東京都総務局「毎月勤労統計調査」
現金給与総額 | 346,388円( 342,907円 ) |
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定期給与 | 330,619円( 329,492円 ) |
特別給与 | 15,769円( 13,415円 ) |
総実労働時間数 | 135.9時間 ( 131.9時間 ) |
所定内労働時間数 | 125.0時間 ( 121.5時間 ) |
所定外労働時間数 | 10.9時間 ( 10.4時間 ) |
倒産状況<東京都・10月>
資料出所:東京商工リサーチ
件数 | 86件 ( 92件 ) <全国:525件(505件)> |
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負債総額 | 10,366百万円 ( 22,484百万円 ) <全国:98,464百万円(90,860百万円)> |
倒産件数は、86件(前年同月比22.5%減)と、5か月連続で前年同月を下回った。負債総額は、103億6,600万円(前年同月比26.9%増)となった。負債額10億円以上の倒産は2件(前年同月0件)となった。業種別件数ではサービス業(26件)、卸売業(15件)、情報通信業(9件)の順となった。原因別では、不況型倒産(販売不振・既往のシワ寄せ・売掛金等回収難)は60件となり、倒産件数における構成比は69.8%となった。倒産企業総従業員数は290人となり、前年同月の272人と比べ6.6%増となった。
お問い合わせ
- 雇用就業部労働環境課
- 電話:03-5320-4654