IPM(雑草管理)の進め方

3.雑草管理

(1)耕種的方法

  1. 田畑輪換
    水田状態と畑状態とを交互に繰り返して利用する田畑輪換は、土壌水分環境の急激な変化のため、畑期間中では水田雑草が、水田期間中では畑雑草がそれぞれ発芽・生育条件が満たされずに抑制される。

(2)機械的防除

  1. 管理機
    管理機で中耕を行うことで除草する。

(3)生物的防除

  1. アイガモの放飼
    水田において、アイガモが水かきをすることにより雑草が除去される。
  2. 米ぬかの散布
    水田では、移植後、雑草の発生期までに米ぬかを施用することにより、田面水中の溶存酸素が消費され、土壌は表層から速やかに還元化され、イヌビエなどの雑草の発芽が抑制され、初期生育が抑えられる。

(4)物理的防除

  1. マルチの利用
    遮光することにより雑草の発芽を防止する。わらや紙マルチ、あるいは生分解性プラスチックマルチ資材では使用後自然に分解される。

(5)化学的防除

  1. 除草剤
    • 使用方法として土壌処理と茎葉処理がある。
    • 作物に対しても除草効果(薬害)があるので、周辺の作物に注意して散布する。
    • 対象雑草、使用時期、使用方法に注意し、適正な防除を行う。