労働情勢(2025年8月31日現在)

東京都では、労働・経済情勢や労使の動向を調査把握しています。最近の情勢をまとめましたので、掲載いたします。

1 主要労働統計

毎月勤労統計調査 令和7年6月分結果確報

 厚生労働省は8月22日、「毎月勤労統計調査(令和7年6月分結果確報)」を公表した。

 事業所規模5人以上の事業所結果(確報)によると、現金給与総額は前年同月比3.1%増の51万4,106円となった。総実労働時間は前年同月比0.4%減の139.6時間となり、このうち所定外労働時間は前年同月比3.0%減の9.7時間となった。現金給与総額指数を消費者物価指数で除した実質賃金は前年同月比2.0%減となった。

7月の完全失業率は2.3%で前月から0.2ポイント低下―総務省労働力調査

 総務省統計局は8月29日、「労働力調査(基本集計)2025年(令和7年)7月分」を公表した。

 7月の完全失業率(季節調整値)は2.3%で、前月に比べ0.2ポイントの低下となった。就業者数は6,850万人で前年同月に比べ55万人増加し、36か月連続の増加となった。完全失業者数は169万人で、前年同月に比べ19万人減少し、6か月連続の減少となった。産業別就業者では、前年同月比で「情報通信業」、「医療,福祉」、「教育,学習支援業」などが増加となった。

7月の有効求人倍率は1.22倍で前月と同水準― 一般職業紹介状況

 厚生労働省は8月29日、「一般職業紹介状況(令和7年7月分)」を公表した。
 
 7月の有効求人倍率(季節調整値)は前月と同水準で1.22倍(正社員1.02倍)であった。都内の有効求人倍率(受理地別・季節調整値)は、前月と比べ0.02ポイント低下し、1.68倍であった。

「令和6年労働安全衛生調査(実態調査)」の結果を公表ー厚生労働省

 厚生労働省は8月7日、「令和6年労働安全衛生調査(実態調査)」の結果を公表した。
 
 事業所調査の結果によると、過去1年間にメンタルヘルス不調により連続1か月以上休業した労働者又は退職した労働者がいた事業所の割合は12.8%(令和5年調査13.5%)となった。
 
 個人調査の結果によると、現在の仕事や職業生活に関することで、強い不安、悩み、ストレスとなっていると感じる事柄がある労働者の割合は68.3%(令和5年調査82.7%)となった。その内容(主なもの3つ以内)をみると、「仕事の量」が43.2%と最も多く、次いで「仕事の失敗、責任の発生等」(36.2%)、「仕事の質」(26.4%)となった。

令和6年「外国人雇用実態調査」の結果を公表ー厚生労働省

  厚生労働省は8月29日、令和6年「外国人雇用実態調査」の結果を公表した。本調査は、雇用保険被保険者5人以上で、かつ、外国人労働者を1人以上雇用している全国の事業所及び当該事業所に雇用されている外国人常用労働者を対象に行ったものである。
 
 調査結果によると、外国人労働者数は約182万人(令和5年調査約160万人)で、在留資格別にみると「専門的・技術的分野」が38.9%(同35.6%)、「身分に基づくもの」が27.6%(同30.9%)、「技能実習」が20.2%(同22.8%)となっている。

 「月間きまって支給する現金給与額」(一般労働者)は274.9千円(前年比2.7%増)となり、所定内実労働時間157.1時間、超過実労働時間17.5時間であった。

 外国人労働者を雇用する理由(複数回答)をみると、「労働力不足の解消・緩和のため」が最も多く69.0%(前年64.8%)、次いで「日本人と同等またはそれ以上の活躍を期待して」が54.7%(同56.8%)、「事業所の国際化、多様性の向上を図るため」が15.8%(同18.5%)、「日本人にはない知識、技術の活用を期待して」が13.2%(同16.5%)となっている。
 

令和6年「雇用動向調査」の結果を公表ー厚生労働省

  厚生労働省は8月26日、令和6年「雇用動向調査」の結果を公表した。
 この調査は、全国の主要産業の事業所における入職者数・離職者数、入職者・離職者の性・年齢階級、離職理由等の状況を明らかにすることを目的として年に2回実施されているものである。今回公表されたのは、年2回の調査結果を合算し、年計として取りまとめたものである。
 
 調査結果によると、常用労働者全体の入職率は14.8%(前年比1.6ポイント低下)、離職率は14.2%(前年比1.2ポイント低下)で、0.6ポイントの入職超過となった。
 
 就業形態別にみると、一般労働者は入職率11.8%(前年比0.3ポイント低下)、離職率11.5%(前年比0.6ポイント低下)、パートタイム労働者は入職率22.7%(前年比4.8ポイント低下)、離職率21.4%(前年比2.4ポイント低下)となった。
 
 産業別にみると、入職者数については「卸売業,小売業」が最も多く、次いで「宿泊業,飲食サービス業」、「医療,福祉」の順となった。離職者数については「卸売業,小売業」が最も多く、次いで「医療,福祉」、「宿泊業,飲食サービス業」の順となった。

令和6年「労働争議統計調査」の結果を公表ー厚生労働省

 厚生労働省は8月20日、令和6年「労働争議統計調査」の結果を公表した。
 
 調査結果によると、令和6年の総争議件数は278件(前年292件)で、前年に比べ減少した。

 争議の主な要求事項(複数回答、主要要求事項を2つまで集計)については、「賃金」に関する事項が154件と最も多く、次いで「組合保障及び労働協約」に関する事項(94件)、「経営・雇用・人事」に関する事項(90件)となった。
  
 この中で、令和6年中に「解決又は解決扱い」になった件数は218件(前年221件)で、総争議件数の78.4%であった。そのうち「労使直接交渉による解決」は55件(前年63件)、「第三者関与による解決」は54件(前年70件)であった。

賃金不払が疑われる事業場に対する令和6年の監督指導結果を公表ー厚生労働省

 厚生労働省は8月7日、令和6年に労働基準監督署が賃金不払いが疑われる事業場に対して実施した監督指導の結果を公表した。
 
 令和6年に全国の労働基準監督署で取り扱った賃金不払事案の件数は、22,354件(前年比1,005件増)、対象労働者数は185,197人(同3,290人増)、金額は172億1,113万 円(同70億1,760万円増)だった。そのうち、令和6年中に、労働基準監督署の指導により使用者が賃金を支払い、解決した件数は、21,495件(96.2%)、対象労働者数は181,177人(97.8%)で、金額にして162億732万 円(94.2%)だった。
 
 業種別の監督指導状況は、商業が4,494件(20%)で最も多く、製造業が4,297件(19%)、保健衛生業が3,416件(15%)だった。

自動車運転者を使用する事業場に対する令和6年の監督指導、送検等の状況を公表ー厚生労働省

 厚生労働省は8月8日、全国の労働基準監督署等が令和6年にトラック、バス、タクシーなどの自動車運転者を使用する事業場に対して行った監督指導(立入調査)や送検等について公表した。

 令和6年には、労働基準関係法令違反が疑われる事業場に対して4,328件の監督指導が実施され、その81.6%%に当たる3,532事業場で同法令違反が認められた。主な違反事項は、多い順に、労働時間(42.9%)、割増賃金の支払(22.6%)、労働時間の状況の把握(7.0%)だった。
 
 また、主な改善基準告示違反事項は、最大拘束時間(39.4%)、休息期間(28.4%)、総拘束時間(27.6%)となり、重大・悪質な労働基準関係法令違反により送検したのは59件だった。

令和7年3月新卒者内定取消しの状況等を公表ー厚生労働省

 厚生労働省は8月8日、令和7年3月に大学や高等学校などを卒業して就職を予定していた方(以下「新卒者」という。)の内定取消し及び入職(入社)時期繰下げ(延期)の状況等を公表した。

 令和7年3月新卒者の内定取消は、21事業所・34人(令和6年調査25事業所・47人)で、
規模別でみると従業員99人以下が最も多く、取り消しの理由は企業の倒産、経営の悪化などとなっている。
 
 また、令和7年3月新卒者の入職時期繰下げは、2事業所・93人(令和6年調査1事業所・1人)で、規模別でみると従業員300人以上が最も多く、採用内定の際に定められていた入社日は変更しないものの、事業主の都合により休業させ、実際の就業をさせない措置(いわゆる「自宅待機」)が最多だった。

令和7年度の地域別最低賃金の改定額を取りまとめー厚生労働省

 厚生労働省は8月4日、都道府県労働局に設置されている地方最低賃金審議会が答申した令和7年度の地域別最低賃金の改定額を取りまとめ、公表した。
 
 答申された改定額をみると、47都道府県で63円~64円の引上げ(引上げ額が63円は13県、64円は34都道府県)となり、全国加重平均額は1,118円(昨年度1,055円)となった。全国加重平均額63円の引上げは昭和53年度に目安制度が始まって以降で最高額である。また、引上げ率に換算すると6.0%(昨年度は5.1%)となった。
 
 答申された改定額は、10月1日から順次発効される予定である。

「2025年人事院勧告に対する談話」を公表ー連合

 連合は8月7日、「2025年人事院勧告に対する談話」を公表した。

 談話は、人事院が政府と国会に対して、2025年度の国家公務員の給与について、月例給を15,014円(3.62%)引き上げ、一時金の支給月数を年間4.65月(0.05月増)とすることなどを勧告したことを踏まえ、「初任給を引き上げるとともに、30代後半までの若年層に重点をおきつつ、そのほかの世代の職員については改定率を逓減させつつも、昨年を大幅に上回る引き上げを行うとしている。
 
 本勧告は、若年層・中堅層・高齢層のバランスに配慮し、公務職場で働くすべての職員の労苦に応えるものである」とし、「政府と国会は、勧告どおり給与改定を実施すべきである」としている。さらに、「各府省は、非常勤職員の給与についても、非常勤職員の給与に関する指針に沿って、常勤職員の給与改定に準じ、適切に支給すべきである」としている。

談話「2025年人事院勧告にあたって」を公表ー全労連

 全労連は8月8日、談話「2025年人事院勧告にあたって」を公表した。
 
 談話は、「再任用職員も含めた全ての級・号俸を対象としたこと、とりわけ中高年層については昨年を大幅に上回る引上げ改定となったことは、たたかう労働組合・全労連の公務・民間共同のたたかいが反映されたものである」としつつ、「今回の俸給引き上げ額は、食料品をはじめとする物価高騰には到底及ばず、極めて不十分なものである。度重なる自然災害などから国民の安全・安心を守るために奮闘してきた公務労働者の生活を改善するにはほど遠く、私たちの要求に応えない極めて不満な内容である」と不満を表明している。

「人手不足に対する企業の動向調査」の結果を公表ー帝国データバンク

 帝国データバンクは8月19日、人手不足に対する企業の動向調査を公表した。

 令和7年7月時点で正社員の不足を感じている企業は50.8%(前年同月51.0%、0.2ポイント減)となった。7月としては3年連続で半数を上回ったものの変動幅は小さく、引き続き高水準で推移している。

 また、非正社員における人手不足割合は28.7%となり、わずかながら前年同月から低下し(同0.1ポイント減)、2年連続で3割を下回った。

 業種別にみると、「建設」が68.1%で最も高く、猛暑による作業の制限や熱中症対策の義務化による作業手順の見直しが、人手不足感に影響を及ぼしている実態も表れたとしている。

「女性登用に対する企業の意識調査」の結果を公表ー帝国データバンク

 帝国データバンクは8月22日、「女性登用に対する企業の意識調査」の結果を公表した。

 自社における管理職(課長相当職以上)に占める女性の割合について「30%以上」と回答した企業は11.9%となり、「20%以上30%未満」が6.4%、「10%以上20%未満」が9.9%、「10%未満」が25.4%だった。また、管理職が全員男性である企業は42.3%で(前年調査43.0%0.7ポイント減)全項目のうち最も高かった。
 
 女性管理職の割合を規模別にみると、「大企業」が平均8.3%、「中小企業」は11.6%(うち「小規模企業」は14.3%)となり、女性管理職割合の平均は規模が小さい企業ほど高い。


令和7年 民間主要企業春季賃上げ要求・妥結状況を公表ー厚生労働省

 厚生労働省は8月4日、民間主要企業の令和7年の春季賃上げ要求・妥結状況の集計結果を公表した。
 
 妥結額などを把握できた、資本金10億円以上かつ従業員1,000人以上の労働組合のある企業390社の平均妥結額は1万8,629円で、前年から1,214円増加となった。賃上げ率は5.52%で、前年から0.19ポイント増加となった。賃上げ額、賃上げ率はともに昨年を上回った。

2025年春季労使交渉・中小企業業種別妥結結果(最終集計)を公表ー経団連

 経団連は8月28日、2025年春季労使交渉における中小企業の業種別妥結結果(原則従業員500人未満、組合員数による加重平均)の最終集計を公表した。

 集計可能な17業種366社の月例賃金の平均引き上げ額は1万1,999円、アップ率は4.35%となり、前年の最終集計から1,287円増加、アップ率は0.34ポイント増加となった。

2025年夏季賞与・一時金 大手企業業種別妥結結果(最終集計)を公表ー経団連

 経団連は8月8日、2025年夏季賞与・一時金(ボーナス)の大手企業における業種別妥結結果(原則従業員500人以上、組合員数による加重平均)の最終集計を公表した。
 
 集計可能な23業種154社の平均妥結額は97万4,000円となり、前年の最終集計から3万2,405円増加(3.44%増)となった。製造業119社の平均妥結額は102万9,479円(4.37%増)、非製造業35社の平均妥結額は86万3,726円(3.30%増)となった。

夏季一時金第4回(最終)集計の結果を公表ー国民春闘共闘委員会

 国民春闘共闘委員会は8月8日、夏季一時金第4回(最終)集計の結果を公表した。

 回答金額が判明している441組合の単純平均は60万3,096円となり、前年実績を17,085円上回った。回答月数が判明している857組合の単純平均は1.93か月となり、前年実績を0.02か月上回った。

 

2 主要労働統計

※( )内は前月

労働力状態<全国・7月>

資料出所:総務省統計局「労働力調査結果」

労働力人口 7,019万人(7,049万人)
就業者数 6,850万人(6,873万人) 前年同月比55万人の増加
完全失業者数 169万人(176万人) 前年同月比19万人の減少
完全失業率【季節調整値】 2.3%(2.5%)

労働市場<東京都・7月>

資料出所:東京労働局「一般職業紹介取扱状況」

月間有効求職者数 139,887人(140,468人)
月間有効求人数 218,078人(217,094人)
有効求人倍率【季節調整値】 1.68倍(1.70倍)<全国:1.22倍(1.22倍)>

*「求職・求人者数」は新規学卒及びパートを除く。「求人倍率」は新規学卒除く、パート含む。

常用労働者月間賃金・労働時間<東京都・6月・事業所規模5人以上>

資料出所:東京都総務局「東京都の賃金、労働時間及び雇用の動きー毎月勤労統計調査地方調査結果」

現金給与総額 727,787円(385,817円)
定期給与 364,915円(357,752円)
特別給与 362,872円(28,065円)
総実労働時間数 141.6時間(137.9時間)
所定内労働時間数 130.5時間(126.8時間)
所定外労働時間数 11.1時間(11.1時間)

倒産状況<東京都・7月>

資料出所:東京都産業労働局「東京の企業倒産状況」(東京商工リサーチ調べ)

件数 165件(83件)<全国:805件(452件)>
負債総額 41,142百万円(21,547百万円)<全国:114,373百万円(66,940百万円)>

 倒産件数は、165件(前年同月比15.4%増)と、3か月連続で前年同月を上回った。負債総額は、411億4,200万円(前年同月比167.4%増)となった。負債額10億円以上の倒産は3件(前年同月2件)となった。業種別件数ではサービス業(39件)、建設業(26件)、卸売業(25件)の順となった。原因別では、不況型倒産(販売不振・既往のシワ寄せ・売掛金等回収難)は128件となり、倒産件数における構成比は77.6%となった。倒産企業総従業員数は380人となり、前年同月の350人と比べ8.6%増となった。

お問い合わせ

雇用就業部労働環境課
電話:03-5320-4654

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