労働情勢(2026年3月31日現在)
東京都では、労働・経済情勢や労使の動向を調査把握しています。最近の情勢をまとめましたので、掲載いたします。
1 主要労働統計
毎月勤労統計調査 令和8年1月分結果確報
厚生労働省「毎月勤労統計調査(令和8年1月分結果確報)」
厚生労働省は4月8日、「毎月勤労統計調査(令和8年1月分結果確報)」を公表した。
事業所規模5人以上の事業所結果(確報)によると、現金給与総額は前年同月比2.5%増の29万9,768円となった。総実労働時間は前年同月比0.1%減の128.3時間となり、このうち所定外労働時間は前年同月と同率で9.5時間となった。現金給与総額指数を消費者物価指数で除した実質賃金は前年同月比0.7%増となった。
2月の完全失業率は2.6%で前月から0.1ポイント低下―総務省労働力調査
総務省統計局「労働力調査(基本集計)2026年(令和8年)2月分」
総務省統計局は3月31日、「労働力調査(基本集計)2026年(令和8年)2月分」を公表した。
2月の完全失業率(季節調整値)は2.6%で、前月に比べ0.1ポイントの低下となった。就業者数は6,779万人で前年同月に比べ11万人増加し、2か月連続の増加となった。完全失業者数は180万人で、前年同月に比べ15万人増加し、7か月連続の増加となった。産業別就業者では、前年同月比で「卸売業,小売業」、 「運輸業,郵便業」などが増加となった。
- 2月の有効求人倍率は1.19倍で前月に比べて0.01ポイント上昇―一般職業紹介状況
厚生労働省は3月31日、「一般職業紹介状況(令和8年2月分)」
厚生労働省は3月31日、「一般職業紹介状況(令和8年2月分)」を公表した。
2月の有効求人倍率(季節調整値)は前月に比べて0.01ポイント上昇し、1.19倍(正社員0.99倍)であった。都内の有効求人倍率(受理地別・季節調整値)は、前月と同じく1.73倍であった。
「働き方改革関連法施行後5年の総点検」の調査結果を公表<厚生労働省>
厚生労働省「『働き方改革関連法施行後5年の総点検』の調査結果」
厚生労働省は3月5日、「働き方改革関連法施行後5年の総点検」の調査結果を公表した。この調査は、働き方改革関連法施行後5年の総点検を行い、働き方の実態及びニーズを踏まえた労働基準法制の見直しについて、検討を行うこととされたことを踏まえ、一労働時間等に関する労働者の意識・意向を把握するために行ったものである。
労働時間の増減希望については、「このままで良い」約59.5%、「減らしたい」約30.0%「労働時間を増やしたい」約10.5%となった。「労働時間を増やしたい」と回答した人うち「所定労働時間週35時間以下」は約6.1%、そのうち年収が200万円未満の人は約3.4%だった。
また、労働時間を増やしたい理由は「たくさん稼ぎたいから(所定労働時間以外の労働分の収入(残業代)がないと家計が厳しいからを除く)」が 41.6%、「自分のペースで仕事をしたいから」 19.7%、「所定労働時間以外の労働分の収入(残業代)がないと家計が厳しいから」15.6%だった。
労働経済動向調査(令和8年2月)の結果を公表<厚生労働省>
厚生労働省は3月30日、「労働経済動向調査(令和8年2月)」の結果を公表した。この調査は四半期ごとに実施されており、今回は特別項目として、「令和8年新規学卒者の採用内定状況」及び「AI導入状況」についても調査が行われている。
調査結果によると、令和8年2月1日現在の正社員等労働者過不足判断D.I.は調査産業計でプラス49ポイントの不足超過となった。特に、「運輸業,郵便業」、「情報通信業」、「学術研究,専門・技術サービス業」で人手不足感が高い。
令和8年2月1日現在のパートタイム労働者過不足判断D.I.は調査産業計でプラス28ポイントの不足超過となった。特に、「サービス業(他に分類されないもの)」、「宿泊業,飲食サービス業」、「卸売業,小売業」、「医療,福祉」で人手不足感が高い。
また、AIを導入している事業所の状況(調査産業計)について、「AIを導入している」が31%、「AIを導入していない」が67%となり、企業規模が小さくなるほど「AIを導入していない」とする割合が多くなっている。
※「労働者過不足判断 D.I.」は、調査時点において、労働者が「不足」と回答した事業所の割合から「過剰」と回答した事業所の割合を差し引いた値である。この判断 D.I.がプラスであれば、人手不足と感じている事業所が多いことを示す。
令和8年3月大学等卒業予定者の就職内定状況(2月1日現在)を公表<厚生労働省・文部科学省>
厚生労働省・文部科学省「令和8年3月大学等卒業予定者の就職内定状況(2月1日現在)」
厚生労働省と文部科学省は3月17日、令和8年3月大学等卒業予定者の就職内定状況(2月1日現在)を公表した。
大学(学部)の就職内定率は92.0%(前年同期比0.6ポイント低下)、短期大学は82.9%(同2.0ポイント低下)となった。
「テレワーク人口実態調査」の結果を公表<国土交通省>
国土交通省は3月24日、「テレワーク人口実態調査」の結果を公表した。
令和7年度調査における雇用型テレワーカーの割合は、全国で 25.2%(0.6 ポイント増)、直近1年間のテレワーク実施率は、全国で 16.8%(1.2 ポイント増)となった。コロナ禍後は、雇用型テレワーカーの割合、直近1年間のテレワーク実施率ともに減少が継続していたが、令和7年度調査において増加に転じ安定基調で推移している。
業種別のテレワーカーの割合は、雇用型テレワーカーでは「情報通信業」が最も高く74.1%、次いで「学術研究、専門・技術サービス業」で54.0%と高くなった。
一方、「宿泊業・飲食業」が6.0%と最も低く、次いで「医療・福祉」が6.4%と低い。
自営型テレワーカーでも「情報通信業」の割合が最も高く73.5%、次いで「学術研究、専門・技術サービス業」で56.3%と高い。一方、農林水産・鉱業」が6.6%と最も低く、次いで「宿泊業・飲食業」が9.3%と低くなっている。
【国の動き】
「政労使の意見交換」を開催<政府会議>
政府は3月23日、「政労使の意見交換」を開催した。
総理は「経済対策や補正予算によって、事業者を後押ししてきたことが実を結んできたのではないかと考えている。今後こうした賃上げの勢いを、大企業に加えて、地方の中小企業や小規模事業者にも広く波及させていくことが重要」と述べた。また、「中小企業・小規模事業者の賃上げにもつなげていくため、価格転嫁・取引適正化を更に徹底し、『稼ぐ力』を抜本的に強化する」と発言した。
「第6次男女共同参画基本計画」を閣議決定<政府>
政府は3月13日、「第6次男女共同参画基本計画」を閣議決定した。
基本的な方針では、我が国における経済社会環境や国際情勢の変化、我が国が主体的に参画してきたジェンダー平等に係る多国間の合意・コミットメントの着実な履行・実施の観点も踏まえ、目指すべき社会として, ①男女が自らの意思に基づき、個性と能力を十分に発揮できる、公正で多様性に富んだ、活力ある持続可能な社会、②男女の人権が尊重され、尊厳を持って個人が生きることのできる社会、③仕事と生活の調和が図られ、男女が共に充実した職業生活、その他の社会生活、家庭生活を送ることができる社会、④あらゆる分野に男女共同参画・女性活躍の視点を取り込み、国際社会と協調する社会の4つを提示し、その実現を通じて、男女共同参画社会基本法が目指す男女共同参画社会の形成の促進を図っていくとしている。
「職場における熱中症防止対策に係る検討会」を開催<厚生労働省>
厚生労働省は3月2日、「職場における熱中症防止対策に係る検討会」を開催した。
検討会では、令和8年夏に向けた対策として、熱中症の罹患リスクそのものを低下させることが求められることから、一律による対策を示すのではなく、包括的に熱中症防止対策をまとめたガイドラインを策定することが有効としている。
また、熱中症対策機器の補助は、60歳以上の高年齢労働者を対象に行われているが、休業4日以上の死傷者は、60歳未満の者が7割以上にのぼることから、予防策をより充実させるため、対象年齢の制限の廃止等について検討することが必要としている。
「令和7年賃金構造基本統計調査」の結果を公表<厚生労働省>
厚生労働省は3月24日、「令和7年賃金構造基本統計調査」の結果を公表した。今回公表された内容は、全国及び都道府県別の賃金について、10人以上の常用労働
者を雇用する民営事業所(5万2,242事業所)の回答を集計したものである。
調査結果によると、一般労働者(短時間労働者以外の常用労働者)について、令和7年6月分として支払われた所定内給与額の平均値は34万600円(前年比3.1%増)
となった。男性は37万3,400円、女性は28万5,900円となり、男女間賃金格差(男=100)は76.6と、前年から0.8ポイント上昇した。
短時間労働者の賃金(1時間当たり)の平均値は1,518円(前年比2.8%増)となった。
【労使団体等】
「第6次男女共同参画基本計画の閣議決定に対する談話」を公表<連合>
連合は3月13日、「第6次男女共同参画基本計画(以下、第6次計画)」の閣議決定を受けて、「第6次男女共同参画基本計画の閣議決定に対する談話」を公表した。
談話では、「地域における男女共同参画を重視し、防災・復興分野などで一部取り組みを強化したことは評価できる」とする一方で、「連合が求めてきた、より高い目標値の設定、女性差別撤廃条約の選択議定書の早期締結、年金制度の第3号被保険者などの記載は前進が見られず課題が残る」としている。
さらに、「旧氏使用に法的効力を与える制度の創設の検討」の追記や「旧氏の単記も可能とする法制化を含めた基盤整備の検討」への変更など、「重要な論点に関し審議を経ずに修正が加えられたことは極めて遺憾である」としている。
「つながらない権利」に関する企業の動向アンケート結果を公表<帝国データバンク>
帝国データバンク「『つながらない権利』に関する企業の動向アンケート結果」
帝国データバンクは3月13日、「つながらない権利」に関する企業の動向アンケート結果を公表した。
勤務時間外の連絡について対応ルールの有無を尋ねたところ、ルールが「ある」企業は11.6%、ルールが「ない」企業は86.6%となった。また、ルールの有無を問わず勤務時間外に「連絡をする」企業は70.0%で、「連絡しない」企業は28.2%だった。
「つながらない権利」を推進するに当たって、必要だと考える取組を尋ねたところ、「明確なガイドライン策定」が49.3%でトップとなった。
首都圏「本社移転」動向調査(2025年)の結果を公表<帝国データバンク>
帝国データバンク「首都圏『本社移転』動向調査(2025年)の結果」
帝国データバンクは3月13日、首都圏「本社移転」動向調査(2025年)の結果を公表した。
地方から首都圏へ本社を移転した企業は363社で過去最多となった。2024年(296社)に比べて67社(22.6%)増加し、2年ぶりに300社を超えた。また、転入社数は統計のある1990年以降の35年間で最多となった。
また、首都圏から地方への移転は325社となり、5年連続で300社を超える水準だったものの、2024年(363社)に比べて38社(10.5%)減少となり3年ぶりに前年を下回った。首都圏では38社の転入超過となった。
業種別ではサービス業が顕著で、コロナ禍が収束し、対面での営業活動が再開するなか、取引先や若年層人口の多い首都圏へ、規模拡大を目指す中小企業による移転の動きが再び高まりつつあるとしている。
「中小企業における最低賃金の影響に関する調査」の結果を公表<日本商工会議所・東京商工会議所>
日本商工会議所・東京商工会議所「『中小企業における最低賃金の影響に関する調査』の結果」
日本商工会議所ならびに東京商工会議所は3月17日、「中小企業における最低賃金の影響に関する調査」の結果を公表した。
「最低賃金を下回る従業員がいたため、賃金を引き上げた」とする企業は45.1%と、2年続けての高い水準となった。また、地方は46.6%、都市部は37.0%となり、地方は都市部より9.6ポイント高くなった。
現在の最低賃金の負担感について、「大いに負担」と「多少の負担」の合計は76.6%となり、引き続き高くなった。また、地方は77.9%、都市部は69.8%となり、地方は都市部より8.1ポイント高くなった。
最低賃金引上げの「影響」、「負担感」ともに、都市部に比べ地方では深刻な状況としている。
【春季賃上げ】
2026春季生活闘争 第3回回答集計結果を公表<連合>
連合は4月3日、2026春季生活闘争第3回回答集計結果を公表した。
平均賃金方式で回答を得た2,311組合の「定昇相当込み賃上げ計」は加重平均で1万6,892円・5.09%(昨年同時期比466円減・0.33ポイント減)となった。
このうち、組合員300人未満の中小組合(1,332組合)では、加重平均で1万3,960円・5.0%(昨年同時期比600円増・同ポイント)となった。
26国民春闘共闘賃上げ第3回集計の結果を公表<国民春闘共闘委員会>
国民春闘共闘委員会「26国民春闘共闘賃上げ第3回集計の結果」
国民春闘共闘委員会は3月30日、26国民春闘共闘賃上げ第3回集計の結果を公表した。
有額回答を得た368労働組合の単純平均額は8,836円と前年同期を499円上回り、率は3.14%と前年同期を0.04ポイント上回った。前年実績と比較可能な組合の単純平均額は8,722円と前年実績を210円下回り、率は0.23%と前年実績から低下した。
賃上げ(月例賃金)の平均妥結額は2万235円 賃上げ率5.51%<東京都>
東京都は3月26日、2025年春季賃上げ要求・妥結状況の中間集計結果を公表した。この調査は、都内に所在する1,000の民間労働組合を対象としている。
既に妥結した労働組合のうち、前年の妥結額と比較可能な37組合の平均妥結額は2万235円で、これは平均賃金(36万7275円・41.4歳)の5.51%に相当する。同一労組の前年妥結額との比較では840円増加(3.99%増)となった。
2 主要労働統計
※( )内は前月
労働力状態<全国・2月>
資料出所:総務省統計局「労働力調査結果」
| 労働力人口 | 6,959万人(6,955万人) |
|---|---|
| 就業者数 | 6,779万人(6,776万人) 前年同月比3万人の増加 |
| 完全失業者数 | 180万人(179万人) 前年同月比1万人の増加 |
| 完全失業率【季節調整値】 | 2.6%(2.7%) |
労働市場<東京都・2月>
資料出所:東京労働局「一般職業紹介取扱状況」
| 月間有効求職者数 | 128,495人(128,815人) |
|---|---|
| 月間有効求人数 | 205,358人(206,476人) |
| 有効求人倍率【季節調整値】 | 1.60倍(1.60倍)<全国:1.19倍(1.18倍)> |
*「求職・求人者数」は新規学卒及びパートを除く。「求人倍率」は新規学卒除く、パート含む。
常用労働者月間賃金・労働時間<東京都・1月・事業所規模5人以上>
資料出所:東京都総務局「東京都の賃金、労働時間及び雇用の動きー毎月勤労統計調査地方調査結果」
| 現金給与総額 | 379,610円(800,301円) |
|---|---|
| 定期給与 | 365,007円(367,650円) |
| 特別給与 | 14,603円(432,651円) |
| 総実労働時間数 | 130.0時間(135.4時間) |
| 所定内労働時間数 | 119.4時間(124.2時間) |
| 所定外労働時間数 | 10.6時間(11.2時間) |
倒産状況<東京都・2月>
資料出所:東京都産業労働局「東京の企業倒産状況」(東京商工リサーチ調べ)
| 件数 | 160件(117件)<全国:851件(887件)> |
|---|---|
| 負債総額 | 24,982百万円(26,008百万円)<全国:133,160百万円(119,815百万円)> |
倒産件数は、160件(前年同月比28.0%増)と、2か月ぶりに前年同月を上回った。負負債総額は、249億8,200万円(前年同月比41.8%増)となった。 負債額10億円以上の倒産は9件(前年同月5件)となった。業種別件数ではサービス業(43件)、卸売業(29件)、情報通信業(24件)の順となった。原因別では、不況型倒産(販売不振・既往のシワ寄せ・売掛金等回収難)は119件となり、倒産件数における構成比は74.4%となった。倒産企業総従業員数は487人となり、前年同月の369人と比べ32.0%増となった。
お問い合わせ
雇用就業部労働環境課
電話:03-5320-4654